麻薬抗争の闇を描いた映画「ボーダーライン」観ましたー!!ネタばれあります!

こんにちは!!

 

ドーモ!!hakurowです!!

 

皆さん、突然ですが

善と悪との境界線ってどこにあると思いますか??

 

今回、ご紹介させて頂く映画は

まさにその部分のあいまいさを

ガツンと伝えてくる映画でした。

 

題名は

「ボーダーライン」

です。

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原題は、「SICARIO」

言い暗殺者という意味だそうですが

この原題が、映画の冒頭に出てきた時

 

あれ?邦題と全然違う。

と純粋に思ったのですが

 

映画を観終わった後

確かに、「SICARIO」という題名でも

全然良かったなと思いました。

 

それもそのはずで

準主役の

謎の男アレハンドロ演じる

ベニチオ・デル・トロ

重要な役になっているんですね。

 

知る人ぞ知るというか

渋い演技が良く似合うと言いますか

かなりの演技派俳優の

ベニチオ・デル・トロ

あくまでも準主役でありながら

主役級の演技をみせています。

 

ですが、決して主役を食ったりする事はせず

あくまでも、準主役として、主役を引きたてる

本当に演技が上手い俳優しか出来ないような

演技を存分に発揮しています。

 

そしてもう一人が

ジョシュ・ブローリン

この俳優も、それほど注目を集めるような俳優ではないですが

すごく、心に残る演技をする俳優さんですよね。

 

今回も主役の

麻薬カルテルを一掃しようとして

主人公のケイトをスカウトした

特別捜査部隊のリーダーを務めており

そのあやしさや、醸し出す雰囲気といったら

まさしくこの映画の

善と悪とのあいまいさを象徴するにふさわしい

不気味な演技でした。

 

そして、そのあやしい奴らの中で

唯一といってもいい

自分の中に、正義という確固たる信念を持ち

また、特別捜査部隊で唯一の女性捜査官

ケイト。

今まで信じてきた正義と

残酷なまでに無慈悲な現実を

目の当たりにし

正義を貫き通すべきか

それとも現実を受け入れるべきか

その微妙な心の動きを見せるという難しい役どころに挑戦した

エミリー・ブラント

彼女の演技も非常に素晴らしかったです。

 

そんな演技派俳優が集合し

監督の上手な演出の下

本当に見事な映画に仕上がっているなと純粋に思いました。

 

現代の麻薬問題について深く考えさせられる映画

「ボーダーライン」

面白かったです!!

あらすじ(ネタばれあります。)

FBIの誘拐即応班の隊長として活躍していたケイトは

正義を行うという確固たる信念の下、活動をしていました。

 

ある日、アリゾナ州の一軒家に突入した、ケイトは

そこで信じられない光景を目の当たりにします。

 

それは、なんと壁に数十体もの腐乱死体が塗り込められていたのです。

 

それを目にしたケイトは

この黒幕に怒りを覚えると共に

そのあまりにも凄惨な状況に

吐き気を催します。

 

その後、ケイトはFBI本部に呼び出されます。

そこでは、ソノラ・カルテルという麻薬カルテルの壊滅と

そのNo.3のディアスの追跡をするために

特別捜査部隊が結成される話合いが行われていました。

 

そこに、サンダル姿で

どう見ても、怪しそうな奴が

一人いました。

 

その男は、ケイトにセクハラまがいのかなり失礼な質問をし

ケイトの反応を見ていました。

 

その後、ケイトは

また会議室に呼ばれ

特別捜査部隊に正式にスカウトをされる事になったのです。

 

そうその男は、その部隊を指揮するマットという男でした。

 

始めは、その話に戸惑いを見せるケイトでしたが

先日の死体が壁に塗り込まれている事件の黒幕を捕える事が出来ると

聞き、即答でスカウトを受ける事にします。

 

かくして、腕利きの兵隊や

捜査官など寄せ集めで集められた部隊は

行動を開始するのでした。

 

その中で、一人、あやしい雰囲気を出す男がいました。

 

その男の名は、「アレハンドロ」

彼は、一切素性などは分かりませんが

一応コンサルタントとして

マットの右腕となり

捜査を開始するのでした。

 

そこで、ディアスの兄ギレルモの

身柄をメキシコのファレスからアメリカへ護送する際

カルテルの襲撃を予測した部隊が

カルテルの一味を皆殺しにしたり

ギレルモを拷問したり

不法移民から

麻薬の密輸ルートを聞き出したりと

到底正当とは思えない捜査を目の当たりにし

ケイトの正義は爆発します。

 

作戦の全貌も秘密にしていたマットに食ってかかります。

 

そして、全部説明してくれなければ

この部隊から抜けるとまで

言い、マットからこの作戦の全貌を聞くのでした。

 

銀行でお金の洗浄屋を捕まえた際

ケイトの正義感が働き

カメラにケイトの顔が映ってしまいました。

 

その夜

仲間のレジーと酒を飲んでいたケイトは

レジーの昔の仲間で警官の男と仲良くなります。

 

その後、いい仲になり、ケイトが部屋に招待しますが

彼が、不意に机に置いたリストバンドが洗浄屋と一緒のものだった事に

不信感を覚え、警戒をしますが

格闘の末、殺されかけます。

 

そこへ、謎の男アレハンドロが銃を構え登場します。

 

そう、そのアレハンドロは、カルテルの行動を先読みしていたのです。

 

こうして九死に一生を得たケイトは

その人に対する不信感をつのらせ

今まで、信じていた正義が

ガラガラと音を立てて崩れ去りました。

 

絶望感に打ちひしがれるケイト

自分が今まで信じてきたものはなんだったのか。

 

そして物語は一気に佳境に・・・。

 

麻薬ルートも分かり

ディアスがメキシコに来る事も分かった捜査隊は

綿密に計画を練り

作戦を実行しようとします。

そこで、ケイトは自分が雇われた本当の理由が分かります。

それは、CIAがアメリカ本国で捜査行動をする際

単独では行えないため、形式的にケイトを雇っただけでした。

 

つまり、ケイトにはなんの期待もしていなかったのです。

それを知ったケイトは、作戦を離れる事も考えますが

ですが、まだわずかに残っている正義感で

この捜査の一部始終を最後まで見る決意をします。

 

そして作戦当日

作戦が淡々とこなされていく中で

ケイトは、地下ルートを誤って進んでしまったために

その特殊捜査隊の本当の狙いが明らかになったのでした。

 

その狙いとは、

なんと、メキシコでの麻薬市場をめちゃくちゃにした

ソノラ・カルテルを滅ぼす事で

コロンビア・カルテルを興隆させ

麻薬市場を一定の秩序に保たせようとしていたのでした。

 

という事は

つまり、カルテル根絶ではなく

麻薬取引に関して

一定の秩序を保つようにする事が狙いでした。

 

そして、それを遂行するためにコロンビア・カルテルに雇われたのが

アレハンドロでした。

 

実は、アレハンドロには

検察官という過去があり

妻と娘がいたのですが

ソノラカルテルによって

妻は、首を切断され

娘は、酸の中へ突き落され

殺害されたのです。

 

その復讐と

コロンビア・カルテル、マットとの利害が一致し

今回の作戦を遂行する事になったのでした。

 

作戦中ルートを外れたアレハンドロは

その並はずれた戦闘力で

単身、麻薬王ファウスト・アラルコンのアジトへ乗り込むのでした。

そして家族を皆殺しにし、ファウスト・アラルコンも殺害します。

 

その後、全てを暴露すると意気込んだケイトの家に忍び込み

ケイトを脅し、一切は、法律の下、正当に捜査が行われたと記載されている書類に

サインをさせられたのでした。

 

アレハンドロが出て行ったあと

正義をズタズタにされた最後のあがきなのか

駐車場を歩いていたアレハンドロに銃を突きつけますが

結局、撃つ事ができませんでした。

それは、ケイトの正義感が

圧倒的に悲惨で残酷な現実に負けた瞬間でもありました。

みどころ

この映画、見どころは本当にたくさんありますが

まずは、この特別捜査隊がファレスに入る所ですね。

死体が橋から吊るされているのですが

それだけで、この街の異常さ、またこれから始まる

陰惨な作戦を感じる事が出来ると思います。

 

次は、マットや、アレハンドロが語るセリフにも注目して欲しいと思います。

一つ一つが重くそして心に響きます。

 

最後は、作戦実行時のシーンです。

このシーン、主役のケイトは

自分がマットの捜査が出来るようにするためだけに雇われた事を知り

部隊の後方からついていくように指示されるのですが

このシーンを何故見どころに選んだかと申しますと

これだけ主役が邪魔者扱いされた映画を

僕自身見た事ないなと感じ、非常に斬新な気持ちになりました。

 

普通であれば、ガンアクションや、臨場感あふれる戦闘シーンなどが

流れると思いますが

ここは、あくまで、ケイトの目線でカメラが撮られており

戦闘などのアクションは、前方で行われているだけなのです。

時折、流れ弾みたいなものはきますが

ほぼほぼ、この作戦において

蚊帳の外状態でした。

 

正直、こんなに主人公が外側にいる映画って見た事ないなって

思うくらい斬新でした。

 

これ以外にも、本当に色々見どころがあるのですが

とりあえず、上記のモノを選定させて頂きました。

 

本当に秀逸な作品で

僕ももう一度じっくりと観てみようかなと

本当に思いました。

 

それほど、正義と悪について考えさせられ

僕達が考えている常識では

到底、ありえない事柄が世界では

普通にありふれている事実を知り

本当に驚愕しました。

 

すごく面白い映画でしたので

もしお時間ある方は、是非ご覧頂ければ良いのではないかなと

思いました。

 

ではでは!!今日はこの辺で!!